りぷろぐ

せつな系創作団体「Repro」のBlogです!

2019年振り返り(という名の好きもの語りby淡夏)

 人間、一度先延ばしにすると、次に手をつけるタイミングが分からなくなってしまうものです。

 例えば机の整理。

 重要度の低い書類をポンと置き、その上に色んなものが積もりに積もって「整理しよう、生理しよう」と念じはするものの、気付けば大きな山となる。

 いざ取り掛からなければいけない時には、さあ、大変。

 チリも積もればという言葉を身に染みながらも、どうしてこう学習しないのでしょう。

 

 このブログもそうです。

 定期的な更新を、と頭の片隅で警鐘は鳴れど、イマじゃないとズルズルと時は流れ。

 気付けば、いつもの年の瀬に。

 

 そんなこんなで書き出したは良いものの、今年は本当に反省の一年でした。

 ネガティブな話ばかりになるので詳細は省きますが、どうもやりたいこと、送りたい人生から遠ざかっている気がしています。

 来年こそは、何とか。

 

 

 さて少し話を切り替えて、今年触れたもの感想を簡単に。

 

 

〇劇場アニメ

 

Fate/stay night Heaven’s Feel - lost butterfly –

 説明不要なのかもしれませんが、やっぱりこの劇場版の凄いところは監督の作品に対する解釈とアウトプットの仕方でしょうね。

 同じ作品を体験したはずなのに、その解釈があまりにも繊細で大きく、自分が見てきたもの以上の味わいをぶつけられて、自分の作品に対する想いの小ささを思い知らされました。

 

ラブライブ! サンシャイン!! Over the Rainbow

 巷での評判は低いですが、俺は大好きです。

 確かに劇場版にする内容なのかと言えばOVA 4本分くらいのものかなとは思いますが。

 それでもAqourは、そしてSaint Snowはそう決断したんだなと納得することが出来ました。

 「今ままでやってきたことは、全部残ってる。何一つ、消えたりしない」

 この台詞が全てだと思います。

 

・PSYCO-PASS – Sinners of the System –

 軽い気持ちで観に行ったんですが、想像以上に良かったです。

 一つ一つ語りたいですが今回は割愛。

 ただ一つだけ。

 『PSYCO-PASS 3』はどうしてああなった……。

 

・コード・ギアス- 復活のルルーシュ-

 そもそもの大前提の部分が受け入れられないものなので、そこさえ除けば面白かったんじゃないでしょうか。

 

・響け! ユーフォニアム 誓いのフィナーレ

 本音を言えば、テレビ版アニメの尺で見たかった。

 それだけ密度が濃いので、もっとじっくりと味わいたかったです。

 ただ、これでもかっていうくらい作品全体のテーマである「頑張ることには意味はある。けれど、本人が望んだカタチで報われるとは限らない」を描いていました。

 部活もの、青春ものですが、きっと人生を通して大切にしていくべきテーマだと思います。

 

・プロメア

 観るドラッグ。

 映像、音楽、物語が暴力となって襲ってくるようなもので、全力で脳がバグる感覚を楽しめました。

 個人的には、あれだけ動いた後のリオ・デ・ガロとクレイザーXの一枚絵があまりにも美し過ぎて、話の展開とは別のところで涙がほろりと零れてしまいました。

 

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない

 今年最大の誤算。

 変に前評判も見ずに軽い気持ちで行ったのですが、まさかあそこまで泣かされるとは……。

 テレビ版の続きなのでそれを観てからのお勧めとなりますが、あんなに優しい気持ちになれたのは久々でした。

 何というか、登場人物の皆、誰かにもらった優しさを大切にしていて、その優しさを返していくような話なんですよね。

 もうほんと、観てくださいとしか言えません。

 

・天気の子

 凄く新海さんらしいと感じる作品だったので、ここまで流行るのはちょっと予想外でした。

 個人的には『君の名は。』よりも大好き。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-

 作品だけの感想とします。

 観る人によっては苦しさを覚える作品だったと思います。

 社会というか、環境による抑圧が描かれていて、最終的にもエミリー自身が幸せになったとは言い難いラストで。

 ただ、だからこそ、彼女が大切にしたものがあまりにも切実なもので。

 未だに主題歌の『エミリー』を聞くと涙が出てきます。

 

HELLO WORLD

 野﨑まど原作ということで最大限に警戒していたんですが、まさかの王道青春SF。

 まあ『バビロン』2巻『2』の序章が衝撃的だっただけで、今までもそこまで鬼畜なものはなかったか……。

 『バビロン』はほんと酷すぎた(誉め言葉……誉め言葉?)けど。

 あっさり気味ではあるものの、個人的には久々の爽やかボーイミーツガール(プラス終わった主人公の意地みたいな)で好きですね。

 もっと色々凝ったものが観たかった気持ちはありますけどね。

 

・空の青さを知る人よ

 青春ものを作らせたら間違いなしの布陣で製作されたアニメ。

 予告の時点では正直そこまで期待してはいなかったのですが、まさかの30歳前後の人のための青春ものだとは。

 観ている間、高校生の自分に「お前は18歳の自分に胸を張れるのか」と問いかけら続けられているような感覚に陥って、苦しいけれど、でも懐かしい気持ちが込み上げてくるようなそんな作品でした。

 二回目観に行きたかったなぁ。

 

 

〇テレビアニメ(全ては書けないので抜粋五作品)

 

かぐや様は告らせたい

 原作を知らないので個人的にはダークホース。

 ラブコメとして笑えるのはもちろんなんですが、こう恋愛ものとして決めるとことは決めるのが好き。

 

・キャロル&チューズデイ

 人はどうして、音楽を求めるのだろう。

 それ丹念に描いた良作です。

 まあ一度観てください。

 

・グランベルム

 可愛らしい絵柄に実はハードなストーリー、と聞くと『まどマギ』フォロー作品のように感じるかもしれませんが、それでも骨子がしっかりしていればきちんとした物語となります。

 『グランベルム』はひたすらに“人の想いがぶつかり合う”物語だったと思います。

 強くありたいという想い。

 誰かに居て欲しいという想い。

 誰かを、助けたいという想い。

 そういう想いを身に宿すからこそ、人は人であれるのかもしれない。

 そう感じさせてくれるアニメでした。

 

・荒ぶる季節の乙女どもよ

 原作から入ったので「ここがない!」というところはあるものの、アニメとしてもまとまっていたと思います。

 流石は岡田磨里と言いますか、簡単に説明出来ない思春期のあれこれを暴走させつつ、しっかりと物語としてまとめている。

 思いっきり下ネタが入ってきますが、それは茶化すためではなく登場人物が持つ身体的な悩みを表現するためのもので、本当はこういうものが描きたかったんだろうなと思わされました。

 青春、思春期の荒ぶる悩みは簡単に言葉に出来るものではない。

 けれど、拙いなりに言葉にすることで、きちんと自分のものにしてあげられる。

 そういう最後だったと思います。

 

Fate/Grand Order – 絶対魔獣戦線バビロニア

 説明不要かもしれませんが一つだけ。

 色々物足りないという人もいますが、自分としては最高のアニメ化だと思います。

 ゲームとアニメでは、描くことの出来る物語は違ってくる。

 そしてこれは、そもそもがゲームのために描かれた物語。

 それをアニメにするに辺り、脚本もさることながら、映像としての説得力を持たせて描いてくれていることには感謝しかありません。

 後半戦も楽しみにしています。

 このクオリティで、終局特異点まで描いてくれても良いんですよ?

 

 

〇番外

 

左ききのエレン

 自分としてはドラマのことを語るのは珍しいと思いますが、これは本当に素晴らしい作品でした。

 原作を読まずに見ていたからこそというところはあったかもしれませんが、役者さんの演技含め、画面から伝わってくる迫力も凄かったです。

才能に打ちのめされ、それでも人生を捨てられずにいる人たちの物語で、常に画面から「才能のないお前はどうする」と問い掛けられ続けているような感覚に襲われていました。

 これからの観る機会は限られているかもしれませんが、もしあるようならば是非。

 

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

Aqoursより後のラブライブのははまらない。

……そう思っていた時期が、僕にもありました。

はい、今はしっかりはまってます。

アプリの『スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』もしっかり最新話まですすめ、ニジガクは全キズナエピソードも読んで、その上で(ビューイングですが)ライブも観ました。

何なんでしょうね、この『ラブライブ』というコンテンツの魔力は。

数年前の自分にアイドルものにはまってるよと言っても、きっと信じないと思います。

ただ、アイドルというもの認識自体、その頃とはだいぶ違うものとなっていると思いますが。

昔は、単に可愛い(カッコいい)という感情だけで語ってしまうようなものだと思っていました。

ですが、(少なくともスクール)アイドルは、夢――好きなものを叶え、ライブを通してその“好き”という気持ちを多くの人と共有することの出来る存在だと、今は思います。

ラブライブ』というアニメシリーズ、そして、そこから生まれた現実でのμ’sAqoursが伝えてきたものはそういう“好き”という気持ちを大切にする心です。

虹ヶ咲はどうなるのかと思っていましたが、何ということはなく、精一杯に“大好き”という気持ちを伝えてくれています。

今回はソロ活動で、しかも選挙が多く今まで培ってきた“みんなで叶える物語”という言葉に反しているのでは、という意見も多くありますが、自分はそうは思いません。

9人が9人ライバルであり、同時に一緒に頑張るライバルである。

結果に誰かが泣くようなことはあるかもしれないけれど、それで9人の頑張りを否定するようなものでは決してない。

メンバーがそれで泣いてしまって可哀想?

なら、それを支えてこそのファンでしょ!

彼女たちもこれで2年頑張ってきたんです。

今その在り方を否定すれば、その2年間すら否定することになると思います。

それは嫌です。

選挙制に思うところはあるのも『ラブライブ』が好きだから当然だというのも分かりますが、そういう在り方も含めて“虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会”の“みんなで叶える物語”だと、そう思います。

ちなみに自分の推しは優木せつ菜です。

設定もりもりで作中でも優遇されている感はありますが、それ以上に彼女のスクールアイドルとしての在り方に心底惚れました。

彼女には野望があります。

それは“大好きという気持ちを世界に広める”こと。

 スクールアイドルを好きだという気持ちはもちろん、その人が持つ“好き”という気持ちを、胸を張って抱けるような世界を作りたいというか、そんな感じです。

 もうね、自分が『ラブライブ』シリーズを好きになった理由をまとめたようなキャラクターなんですよね。

 これ以上書くと長くなるので切り上げますが、とにかく、少なくとも自分が好きだと感じる『ラブライブ』の血はしっかりとニジガクにも受け継がれていて、これからも応援していきたいなと、そう思わされた次第です。

 

・JOKER

 日本でも大ヒット!

 ……なのに未だにこれに触発された犯罪が起きてないことに対し、喜ぶべきか、憤るべきか悩んでいます。

 まっとうな道徳、倫理を持っているのなら、絶対に肯定してはいけない作品だと思います。

 でもその一方で、ここに描かれた世間というものに対する憤りを無視したり、可哀想だと思うことは傲慢だと思います。

 あまり書き出すと色々長くなりそうなので最後に一つだけ。

 これはある種の人間にとっては、最高の自己肯定映画だと思います。

 観た上でそれを感じ取れない人は、どうぞそのまま幸福な人生を。

 

 

以上、来年もよろしくお願いいたします。

後一時間足らずですが、良いお年を。

 

淡夏