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りぷろぐ

せつな系創作団体「Repro」のBlogです!

『ケイオスドラゴン』のイベントに参加して

もうマチアソビから一週間近く経つんですね……。

 楽しい時間もどんどん過去のものになっていくのかと思うと、どこかしんみりとした気持ちになってしまう淡夏です。

 まあ、時は不可逆だからこそ、一つ一つの想い出がかけがえのないものとなるのですよね。

 

今回は淡夏がマチアソビで感じたことを、ということで書きすすめていきたいと思います。

 とは言っても全部を全部書いてもキリがないので、僕の大好きな『ケイオスドラゴン』のイベント内容と、それに参加して思ったこと、感じたことを、リプロの活動と照らし合わせて記していきたいと思います。

 気持ちが暴走して長文となっていますが、気軽に読んでいただければ幸いです。

 それでは、以下感想。

 

 

○『ケイオスドラゴン』とは?

 

 “最高のフィクションを生みだす”という目的を掲げ発表された、星海社のRPF(Role Playing Fiction)『レッドドラゴン』を原点とした、スマホゲーム×TVアニメ×ボードゲームの連動による本格メディアミックスプロジェクトです。

 TVアニメの始まる七月から本格的な稼働となるみたいですが、これだけの規模の企画というのはやはり相当な労力を伴うものらしく、企画自体四回中断し、発案者の太田克史(星海社)の心も十回くらい折れたそうです。

 それもそのはず、スマホゲームとTVアニメそれぞれ単体で作るだけでも大変なのに、スタープレイヤー(しかも『レンタル・マギカ』の三田誠、『シャーマンキング』の武井宏之、『ローゼンメイデン』のPEACH-PIT、『ダンガンロンパ』の小高和剛、『デュラララ!』の成田良悟、『伝説のオウガバトル』の松野泰己、『デモンベイン』の鋼屋ジン、『君と彼女と彼女の恋。』の下倉バイオといった超豪華メンバー)によるボードゲーム対戦の結果を局面毎に公式HPにアップし、ノベライズし、スマホゲームに還元するという頭のおかしい企画なのです。

ちなみに、そのボードゲームは市販もされるとか。正史となるのはスタープレイヤー達の戦いですが、ファンの手でIFの歴史を作り上げることができるという楽しみもあるんですよね。本当、今から楽しみで仕方がありませんね。

 

 

○『レッドドラゴン』とは?

 

 そもそもRPFや『レッドドラゴン』って何? という方も多いかと思うので少しだけ説明を。

 TRPG(Table Talk Role Playing Game)というジャンルのゲームがあるのはご存じかと思いますが、件の企画は、オリジナルのTRPGを実力のあるクリエイター達がプレイすれば、最高のフィクションを作り出せるのでは、という太田克史の思いつきが発端となります。そして三田誠や三輪清宗、小太刀右京(共にTRPGのリプレイで活躍されている方。三輪さんは『レンタル・マギカ』の設定考証も担当されたとか。三田さんはFM(Fiction Master。まあGMみたいなものです)としてもゲームに参加)が世界設計を担当し、プレイヤーとして『Fate/Zero』、『魔法少女まどか☆マギカ』の虚淵玄、『空の境界』、『Fate/stay night』の奈須きのこ、『ミミズクと夜の王』の紅玉いづき成田良悟イラストレーターのしまどりるが参加。見て分かる通り、皆実力者ばかりです。

 詳しいことを書きだすとこれだけで別の記事ができてしまうので省きますが、完結したことも、あれだけ面白くなったのも奇跡のような作品でした。RPFという作り方の性質上、プレイヤーの思いつきやダイスの出目といった不確定要素により、完全に人の手で物語をコントロールするということは不可能となります。だからweb連載中も「面白いけど、これ本当に終わるの??」と不安になったりしたこともありました。しかしそこは流石と言いますか、見事に一つの物語として完結させたのです。

 そして生まれた物語を正史とし、新たに作られるのが今回の『ケイオスドラゴン』ということになります。ちなみにTVアニメ版はこの『レッドドラゴン』の物語を再構築したものとなるそうです。ただ、プレイヤー達が紡ぎ出した物語をなぞるのではなく、あり得たかもしれない可能性をもう一度描いたものとなるそうで、ファンだからといって、容易に先の展開を予測できないものになっているようです。そもそも『レッドドラゴン』最大の魅力は、先の展開が全く読めないところにあるので、その精神を忘れていない製作側の心意気には感服しました。本当、今から楽しみで仕方ありません。

 ちなみに、web連載時は画面スクロールで場面毎にBGMが切り替わったり、絵が変化したり、声が出たりと臨場感が半端なかったですね。BGMなんて、『オウガバトル』、『FINAL FANTASY XII』の崎元仁が手掛けてるだけあって、これこんな手軽に聞いて良いの?? と思わざるを得ませんでした。現在は四夜、五夜、六夜(上)が公開停止してしまっているので、もう同じような体験ができないようになっているのが残念です。最も、完結してしまったという事実を知っているだけで、あのハラハラ感は二度と味わうことは出来ないんですよね。真の意味でこの作品を楽しめたのは俺達だけなんだぜ。まあ、これまでのマチアソビでイベントに参加していた人が一番楽しめていたんですけどねー。本当、心底羨ましい……。

 

 

○マチアソビvol.14 トークイベント

 

 さてさて、件のトークイベントについてです。

 イベントは二回に分かれていて、一回目がボードゲーム中心、二回目がTVアニメとスマホゲームの話が中心となっていました。

 解禁された情報量が多いので、おおまかなまとめとなります。

 まず一回目。

 ボードゲームの話と言いながら、割とその他の情報も多め。

 市販されるボードゲームはテストプレイで六時間半かかったらしく、中々内容の濃いものとなっているようです。慣れれば二時間くらいで出来るようには考えていたそうですが、どんどんヘビーな内容になっていっているようで……。

 スタープレイヤーによるプレイは、七つの国に分かれての争いになるとか。そして結果が公式HPに反映され歴史となり、ノベライズとなっていくみたいです。武井先生のロボット国、松野さんの真ア○リカチックな国、PEACH-PIT先生のア○スランドな国とどのような世界情勢になるのかwktkが止まりません。PEACH-PIT先生は設定上がるのが遅くて大変だったそうですw こういう編集側の悩みが垣間見えるのもマチアソビならではですよね。

 Webも新聞風の記事でボードゲームの局面をアップしたり、縦書きのノベライズをアップしたりと、運営側が地獄を見るような贅沢仕様。これだけやって元がとれるのか心配になるレベルです。

 後は声優の古木のぞみさんのテストプレイ感想や、しまどりるさんはどれくらい594されているのか、アニメ版は? といった内容でした。しまどりるさんの594されっぷりは聞いていた以上で、何とアニメ版の脚本会議に毎回参加されているそうです。アニメは忌ブキというしまどりるさんがプレイしたキャラがメインとなるようなので、思い入れも強いんでしょうね。ただ作っただけではなく、忌ブキ本人として行動し決断し、あの結末へと辿り着いたので思い入れも一際なんでしょうね。『レッドドラゴン』連載時の紅玉さんとのツイッターでの絡みでも大切にされているんだなと伝わってきましたし。あの恩返しイラストは見て涙がほろりとしましたよ。そりゃ、紅玉さんがしまどりるさんを呼びつけたくもなる。

 脱線しましたが、一回目はこんな感じで。恐らく公開されることはないだろう、没となった案でのイラストも見れて、これだけでお腹いっぱいでした。

 二回目。

 キャスト発表から始まり、会場が練習したようなリアクションをとっていましたw 本当、ガチ勢ばっかりだったんですね、あの会場。

 キャスト一人一人に関しての感想は省きますが、婁さんの声が内田真礼というのは予想外でした。虚淵さんがプレイしていたキャラなのですが、元々は男キャラだったんですよね。それを原点とは違う、新しい物語を作りたいという三田さんの想いから、女性キャラへと変化されたとか。最初は戸惑いの方が大きかったのですが、考え無しの設定変更ではないようなので、話を聞けて安心しました。

 前述したように、物語は忌ブキがフューチャーされているようで、原点以上に酷い目に遭うとか^^; むしろ一話から酷い目に遭うとかで、本当『レッドドラゴン』らしいなとw キャストのオーディションも大変だったらしく、話題性ではなくきちんとキャラにあっているかで選んでいるそうです。SHIROBAKOで描かれた声優決める会議は断じて行っていないとかw 

 サブキャラも大御所ばかりで、本当に予算が足りるのか心配になるレベルだそうです。どこまで本気なんだよ、この企画……。

 スマホゲーの方は、スタープレイヤーの作った国を再現し、その世界の住人としてプレイするようです。

シナリオの方は『幼女戦記』のカルロ・ゼン、『ブレイク君コア』の小泉陽一郎他の執筆。スマホゲーでは初となるであろう、共和制等をテーマとした重い話になるそうです。そりゃあカルロ・ゼン先生が絡んでいるんですもんね。英雄を生んでしまったがための悲劇(?)といった感じになるとか。シナリオ量は原稿用紙で積み上げると肘くらいの高さになるそうです。それを全部チェックしている三田先生の苦労が窺い知れます……。この人、アニメとボードゲームの監修もして、型月では『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』書いて、自分の小説も書いてるんですからね。お身体には気をつけて欲しいです。

ゲームシステム自体は『チェインクロニクル』のものにスワイプアクションを追加したものになるとか。声も普通のアドベンチャーゲームに近いくらいのテキスト量になっているらしく、他のスマホゲーみたいに手軽に遊べそうな感じではないですねw 

後は質問会で、海外展開の話もちらりと。最も、色んな利権が絡んでくるので大人なやり取りが繰り広げられているみたいです。そういうところをぽろっと溢すのも、マチアソビならではですよね。

以上、簡単にまとめましたが、実際はもっとたくさんの情報が公開されていました。これだけの情熱が込められている企画も珍しいですよね。マチアソビの飲み会で誰かが言っていたそうなのですが、これからは「ケイオスドラゴンのある暮らしが始まる」というキャッチコピーがつきそうな程のものになるそうです。一ファンとして、今から楽しみで仕方ありません。早くそのような暮らしになって欲しいものです。

 

 

○このイベントから学んだこと

 

 さて、ファンとしての感想を長々と書いてきましたが、ここからはリプロの活動と照らし合わせて思うところを少しだけ。

 現在、リプロでもサークルを挙げての世界観共有創作を企画中です。まだアイデアを出している段階なので、完成形も見えていない段階です。ですが、どうせやるなら面白いものを作りたいという気持ちではいます。今回、太田さんや三田先生の話を聞いていて、その気持ちが一番大事なのではないかと改めて思わされました。

 トークイベント中、太田さんの口から何回も聞いた言葉があります。それは「こんなに大変だって知っていたら、やっていなかった」というもの。僕の中で太田克史と言えば、とにかく「これが面白い」と思えば周りを巻き込んで突っ走る、バイタリティ溢れる人です。そんな人が、十回も心が折れたと聞いて、企画を完結させるということは生半可な気持ちでは出来ないと思い知らされました。

 そりゃあリプロのイベントは、『ケイオスドラゴン』みたいにお金がかかっているわけでも、たくさんの人を巻き込んでいるわけでも、色んな人に期待されているわけでもありません。けれど、その根底にある「これが面白い」という気持ちは変わらないものだと信じています。

 少し話は逸れますが、先日、リプロメンバーで今後の方針を話し合った時、僕は「新しい文学」を作りたいということを言いました。「新しい文学」、それが具体的にどのようなものかは未だ見えていませんが、ただ、“面白いものである”ということは外せない要素だと思います。“面白い”ということは、そう感じさせる何かがあるということ。そこにこそ、文学の今後に通じる何かが見いだせるのではないか。僕はそう思います。

 このような考えをもったのも、実のところ太田克史という人がこれまでやってきたことを受けてのことなんです。『空の境界』では“新伝綺”という言葉を作り、西尾維新を売り出すにあたっては“青春エンタ”という言葉を太田さんは生みだしてきました。これらの共通点として、「ゲームやアニメ、漫画の表現を経て、再び文芸に戻ってきたもの」という特徴があります。そんなものが文学として成り立つはずがないと考える頭の固い人は多いでしょうが、僕はそう思いません。ゲームやアニメ、漫画、ライトノベルがこれだけ栄えているのは、その“面白さ”の中にも、心を揺さぶる人間らしい何かが含まれているからだとは考えられないでしょうか。単純な娯楽として消費されるものばかりなら、名作と言われるものが生まれるはずもありません。だからこそ、それらの表現に含まれる“面白さ”を突き詰めていくことこそが、“新しい文学”に通じていくのだと思います。

 閑話休題

 今回のトークイベントでは、大変大変と言いながらも、太田さんや三田先生は「絶対に面白い」という気持ちが顔に表れていたように感じました。こんなに頭のおかしい企画をやるには、やっぱり作っている側も単純に面白いと思えるものでなければダメなんでしょうね。それが一団体の企画である以上、受け手の反応は想定しなければいけませんが、それ以上に自分達の楽しめるものでなければ、他の人が楽しむことなんてできません。

だから、これからのリプロの活動も、まず第一に自分達の“面白い”をカタチにしていくことを目標とするべきなのではないか。イベント中、そんなことが頭から離れませんでした。

 

 

○最後に

 

 何だかまとまりのない記事になってしまいましたが、以上が先日のマチアソビで得たものの一端となります。まだまだ他にも感じたものはあるのですが、とりあえずはこれくらいで。

 ここで感じたもの、得たものを次の作品に活かせるように頑張っていきたいと思います。

 ここまでお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました。

 機会があれば、是非私達リプロの創作をよろしくお願いいたします!!