りぷろぐ

せつな系創作団体「Repro」のBlogです!

世界観共有企画、中間報告的な

こんばんは。

このりぷろぐも二巡目に突入いたしました。今回の担当は鳴向です。どうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、reproでは4月から、世界観共有企画ということで、メンバーでアイデアを出しあって一つの世界観を創造し、それを使って広く世界観共有創作をしようということを企画しております。

その第一段階として、現在はTwitterの企画垢を使って、とりあえず思い付く限りアイデアを出してみよう!ということをやっています。

企画ページはこちら REPROJECT 01-世界観共有- | Repro

企画名は、

です。じゃじゃーん。

興味を持たれた方は、是非フォローお願いいたします^^

 

ところで、われわれが作ろうとしている「世界観」とは何か? という話について、最近読んだ大塚英志の「キャラクター小説の作り方」になるほどなーという記載があったので、まとめておきます。

 

・世界観とは世界の「観」方。

それは読者がキャラクターの目を通じて「観」る「世界」であり、作中のキャラクターが「世界」をどのように「観」て、受け止めるかということ。

 

・「世界観」とは、ズレた日常である。

「ズレた世界」における「世界観」を構築していく作業は、ズレの結果、世界がどう変わったかをイマジネーションしていくことであり、世界のズレから生じた「日常」の変化をどこまでイメージできるかがポイントである。

 

・架空の「世界」を読者にリアルに感じさせるには、その「世界」に根差した物の見方や行動をとるキャラクターが不可欠である。

キャラクターをリアルに表現するためには、作者が生きている現実の「世界」ではなく、架空の「世界」との関わりの中で表現しなくてはならない。

上手くいかないのは、このような「世界観」と「キャラクター」の関係を忘れて、ただ変わった設定の世界、変わった設定のキャラクターを思い付くことに必死になってしまって、二つが互いに関連していることを忘れてしまうから。

 

さらに、現在われわれが行っているこの「世界観作り」という立場についても言及があったので、そちらもまとめておきます。

・小説を書くという作業をテーブルトークRPGのように考えた場合、その役割は次の三つの立場に分類できる。

①ゲームデザイナー…世界観を作る人

ゲームマスター …物語を作り管理する人

③プレイヤー   …キャラクターとして実際に物語を演じる人

 

つまり、世界観を作ることと、キャラクターを作り、それを動かして物語を作ることとは別の立場であるとして考えるべきだということでしょうか。

つい「その世界観でどのような物語が語り得るか」ばかり考えてしまって「世界」が広がらないなあと思っていたのですが、reproがやるべきことは、物語を想定することではなくて、個々の物語作者、つまりGMが物語を繰り広げるに足る「世界観」を作ることなのだなあと納得しました。

 

ちなみに、個人で文章を書く場合には一人が①から③のそれぞれの役割をすることになるのですが、3つの内1,2個が欠けている人が多く、世界観作りが得意な人は意外と多いというようなことも言われていました。

 

さて、ではいま企画垢で上がっている世界観の案を振り返っていきましょう。

 

@具体案系

・『光跡のアルケー』の世界 光跡のアルケー 第一章 前篇 | Repro

(我々の感知する物質界であるところの「第一世界」と、第六感によってのみ触れられる抽象的な「第二世界」とがあって、第二世界にアクセスして力を引き出せる魔法使いと、その力を人間世界の法則で読み解こうとする魔術師が対立している世界。第二世界の見え方は魔法使いによって様々。 アルケーの主人公は色で感じ取り、数式や言葉として認識する魔法使いもいるとか。)

・メリーゴーランドの世界。ある日突然エネルギー供給が断たれ、動力源は町の中心にあるメリーゴーランドの回転が生み出すものだけとなる。メリーゴーランドは乗る人間を選び、一度乗った人間は二度と生きては帰れない。回り続けるメリーゴーランド、メリーゴーランドの意思の代弁者たる「道化師」、メリーゴーランドの秘密をひた隠す町内会、秘密を調査しようとするエネルギー会社社員、ひたすら人を死のメリーゴーランドに乗せ続ける案内係、恋人がメリーゴーランドに選ばれてしまった大学生、大学生に依頼を受けた私立探偵、メリーゴーランドに乗りたい子どもたち。そして黙して語らぬメリーゴーランドに乗った人々。町中のあらゆる人を巻き込みながら、メリーゴーランドは回り続ける。

・とある科学者が開発した死因測定器。 http://shindanmaker.com/198627  これにより死因が測定された人は、7日以内に予言された通りの死に方をする。彼らは山中の廃村に隔離され、死を回避するためのバトルロイヤルを始める。

・灰色が埋め尽くす空。 世界はとっくに終わっていて、それでも生きるしかなくて。 少年少女は居場所を求め、旅を続ける。

・巨大な時計塔がそびえる架空都市。 時計の長針がてっぺんを指す度に、世界の表と裏がひっくり変える。 裏世界は人が消え、時間の止まった場所。 そこから出るにはゲームをクリアしなければいけない。 偶然裏世界に囚われる人々。 出会うはずのない運命。 彼らは脱出できるのか。

・天狗道のお話で、登場人物がみんな天狗。天狗は修行僧が地獄に堕ちた姿なので、みんながある願いを叶えたくて、天狗の頂点をめざして日々切磋琢磨して…いるのかと思いきや好き勝手やっているようなご町内ドタバタ系の世界。

百鬼夜行×夜のピクニック百鬼夜行の仮装して夜のピクニックをする、とうだけのイベントだったはずが、気付けばいつの間にか本物の妖怪が混じり、不思議な事件が起こりはじめる。(参加者が各自Botみたいな感じで妖怪になりきって、何かしら騒ぐ?)

・「汐の音」の伝承の中の、人間人魚戦争リプレイ 汐の音 -the murmuring of the sea- 第一話 前篇 | Repro

(かつて海に住んでいた、呪術が得意で自然と調和する人魚という種族ー人間と争い、最終的には人魚の中でも特別な力を持つ巫女が人間の男に力を貸したため滅ぼされてしまう…、そんな彼の種族の戦記。)

銀河鉄道999みたいな、不思議な電車がつなぐ世界。どこに現れるかわからないその電車に乗ると、「一つだけその人の願いが叶った世界」に下ろしてくれる。乗るときはタダだけど、帰りの乗車賃は「その人の一番大切なもの」。願いの叶った世界に居着くか、何かを失っても帰るかはその人次第。

・陸地は泥の海に沈み、人の居住地は高い塔に限られた。すべての価値観は「高さ」で表され、塔は階層化される。異端の者は、居住に適するよりも低い階層に押し込められた。そんな中、「高さ」の価値観を打ち破ろうとするレジスタンスたちが塔の上を目指して登り始める、、

そして塔の下層に爆弾を仕掛ける第三勢力が現れ、事態は混乱を極めることに……塔の制御装置には不思議な力を持った女の子が。

→「高さ」が価値では現実とあまり変わりないから、海底の低く低くを目指して作られた塔で「低さ」が価値、の方がおもしろい?

・その人の目の色によって生き方が決定づけられる世界

 

@コンセプト系

・夢に溢れるファンタジーな世界

・IF的な世界(ex)9.11が起こらなかった世界)と現在が部分的に交差している話。ある特定の場所、時間、条件でのみ交流ができる。

・神話ベースの世界観(ギリシャ神話を元にしたSF世界)

・世界を象徴するようなシンボル(ex)スカイツリー)がある世界

・コンピューターの予測結果によって自分の行動が(ある意味)縛られている世界(診断メーカー等を使って、物語に偶然性を持たせる。出た結果に基づいたキャラクター設定と行動しかとれない等)

・平行世界もの。 キャラだけ共通にして、その他の設定は自由。あるいは、結末のポイント となるぶぶんだけ共通のものにする(ex)宇宙に行く、異世界で魔王を倒す、「二人は幸せなキスをした」エンドにしなければならない、等)

・和風世界

・「作者の死」がうまく機能しない世界。現実化した作品が自律し、作者に影響を与える。たとえば、舞姫のエリスが森鴎外に復讐しようとするような?そしてその影響から作者を守る仕事の主人公たち?

・「空」とか「海」みたいな、舞台設定やテーマに関わってくるキーワード

・「歯」が何かの代償として支払われる世界。歯が多く残ってる人の方が偉かったり、歯医者さんの地位がとても高かったり。

水没都市と 生き残った人たちのサバイバル

 

@ギミック系

人狼のように、じゃんけんのような相性関係のある役職をもつ世界

バトロワもの。(いくつかキャラクターシートを公開して、そのキャラクターたちの戦いを第三者が書く)

Twitter脱出ゲーム。 時間を決めて、Twitter上のコミュニケーションからミッションをこなしていくとか。

・キャラを共有して作者毎の世界で旅をさせる。キノの旅的な。

(ex)世界を股にかける怪盗XXXが活躍する時代。工業都市でも農村でもスラム街でも構わず、欲しいものがあると必ず予告状を送りつけ、そして見事盗んでいくXXX。ついに主人公たちのところにもXXXからの手紙が届く。主人公の立場は様々。XXXのターゲットの持ち主かもしれないし、XXXを追う警察官、ターゲットの持ち主に雇われた派遣の警備員、XXXの記事で一攫千金を狙う記者、賞金目当てのバウンティハンター、怪盗に憧れる一般市民、etc.XXXについて確かなことは、狙った獲物は必ず盗むということと、絶対に人は殺さないということだけ。その他、ローカルに尾ひれ背びれのついた噂が流れているが、その真偽は定かではない。(おおむね嘘)。また、XXXが有名になるにつれて模倣犯が現れており、主人公のもとに届いた予告状が果たして本物のXXXのものであるとは限らない。その場合、XXXを名乗った偽の犯人は捕まえることが可能。)

・大まかな世界の設定を決める →それを元に、自由に創作→ 集まった話を繋ぎ、その世界の歴史を作る →そこから新しい物語を産み出す

 

 と、現状出ている案はこんなものですね。

新しい「文学」的なるものを作りだしたい、というreproの価値観を体現できるのはどんな世界観なのか、もうしばらく考えてみないとですね。

ではでは。